<feed xmlns="http://www.w3.org/2005/Atom"><title>小説</title><link href="https://9429939575.amebaownd.com"></link><subtitle> 主に自作のショートショートを投稿しています。&#xA;是非、ご覧下さい。&#xA;</subtitle><id>https://9429939575.amebaownd.com</id><author><name>昌茂</name></author><updated>2018-10-22T02:34:47+00:00</updated><entry><title><![CDATA[Modern Girl & 潮騒]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/5061962/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/38ac569d04d278265944fcbf4220fe53_ff69c71b0b6a7d46d700eafe19c8cfac.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/5061962</id><summary><![CDATA[ 派出所のバネ式の椅子に座りながら、目の前の青すぎるほどに青い海を見ながら、我が人生の後戻りの効かぬ、レールを頭の中に描くも、それは、ぼんやりと抽象的で青く滲んでいる。 自分がたった、今作られた箱庭の住人だとしても、すぐに受け入れられるだろう、その破壊も含めて。 海辺には年老いた老犬を連れた老人が、はしゃぐことのない犬と共にトボトボと家路を歩いている。朝の散歩。彼等も今できたばかりなのだろう、そうとしか思えない、あの犬がはしゃいでいた頃のことを考えるのは難しい。老人が青春の悩みをひっそり布団の上で耐えていたとは考えにくい、誰でも一度は経験する過程であるのにもかかわらず。 それは俺にもあった、確かにね。しかし、あまりにも時が流れた、そして、今、この海岸の小さな町の唯一の派出所で寂しく海を眺めている。人は楽な仕事だと言うだろうが、色々あって此処へ来たんだ、全警察官が楽な仕事をしているわけではない。今、俺は孤独な青を懺悔の気持ちで耐えている。すべての過去に頭を下げている、親父の性器から飛び出した他の精子と母の卵子に始まり、そこからのすべてに。  午後に岸壁の近くに住むじいさんから、電話がかかってきた。「よーお巡りさんよ、俺ん家の窓から崖見えるだろ、今、そこによ女さ立ってるんだよ、俺今から話しかけにいくけどよ、お巡りさんも来てよ」「わかった、直ぐ行く、よっちゃんも気をつけろよ、何持ってるか分からないんだから」 俺は直ぐに制帽を被って、白い自転車に飛び乗った。此処から崖へは、さして遠くない、3分で着く。はっきり言ってこの派出所は、自殺者志望者か、その土左衛門の為に有るようなものだ、それと老人の面倒。  崖に行くには、けっこうな坂を自転車でこぎ上がる必要がある、これが三十路には堪える。人間は老いるのが早い、きっと俺も直ぐに過去のない老人になるんだろう。 崖の上に到着すると、既にじいさんと女は設置されたベンチに座っていた。ベンチの横の柱看板には「この崖には名前がありません、でも、貴方達には名前があります。貴方は望まれて生まれ名前を与えられたのです、どうか自殺など考え直してください」と書いてある。俺は警察官だが、この看板を見るたびに、"簡単にいってくれる"と感じる、そう単純でも無いだろうに。 で、とりあえず俺は仕事を始めた。 「よっちゃん、ご苦労様」「ごめんな、俺のはやとちりさみたいで」よっちゃんは申し訳なさそうに、ハゲ頭に手を置いて言った。「どういうことだい？」「こちらのお嬢さん、別に自殺しに来たたわけではないんだよ」 女の方は何も喋らなかった。白い肌に膨らんだ頬、唇は綺麗なピンク色、目は黒く大きく睫毛が長い、鼻の高さは普通だ、美人だと思ったが、今時の顔じゃない、松田聖子とか河合奈保子とかを思わせる、前世紀、いや紀元前の顔立ちだ。背も高くない、服は赤いノースリーブで靴はヒールだった。何だかこんな女が崖に立っている様子は、時代錯誤に思えた。「君は何しに来たの？一人？」女は怪訝で面倒そうに答えた「お母さんの実家があるって聞いたから」「それで、ご実家の方には行ったの？」「なかった」”なかった”何だか、その言葉を聞いたとき色々と察しがついた気がした。それに、彼女は自殺する気はないようだが、それは近々やって来る、彼女は今、死に追いかけられてる。老いの死が、１００メートル８秒なら、彼女を追いかける死は１０００メートル７.５秒位の速度で彼女を絞め殺そうとしている。 よっちゃんが口を開いた「この子のお母さんは田中久枝っていうんだけど 、お祖母さんの久美さんと健一郎さん家は取り壊されてもうないんだよ」 よっちゃんは横の彼女の表情を伺いながら言った。「二人ともね仲いい御夫婦で、地域活動にも熱心だったよ。でもな久美さんがなくなった後、健一郎さんも直ぐに亡くなったんだ、その.．．自殺でね、愛した奥さまに先立たれて、ショックだったんだろうね、うん、それで久枝さんは、一人娘だったんだけど、就職して都会に行ってからは連絡はなかったらしい、だから、仕方なく持ち主なしの家を壊して、新しく来た家族のために建て直しをしたんだ」「お母さんは就職なんてしていない、ずっと男だよりだったわ」女の言葉によっちゃんは頭を垂れるしかなかった。 ここからは俺の仕事だ、といってもしてあげられる事もないのだけれど。「で、久枝さんは」「死んだ」だろうなとは思っていたが「そうか、それは御愁傷様でございます」彼女はその言葉に恨みでもあるかのようだった。「それで、君の名前は？歳も教えてもらえる？後、身分証明書」「久子、須藤久子、二十歳」その瞳は美しいけれど、何も光を発してないようだった。彼女の免許書はオートマチック車と大型二輪のものだった。免許書の写真の彼女からは、生気が読み取れなかった。免許書の写真なんてだいたいそんなもんだが。俺は丁寧に手帳にメモを書くジェスチャーをした、ほんとのところ汚い箇条書きだ｡それで、俺には面倒な質問がまだ残っていた｡「それで、須藤さん、お父様は？」「あんなの父親じゃないわ、単にお母さんの最後の男だっただけ」「そうか、で何故ここに？」「お母さんから言われてたから、おじいちゃんとおばあちゃんが此処に住んでいるって｡探した、でも見つからなかった、家のあった場所には佐藤さんていう子連れの夫婦が住んでた。私、その家の奥さんとも話したわ、でも、田中さん何て知らないって、もう、本当に馬鹿馬鹿しい、あんな女の言うこと真に受けるんじゃなかった」「それで、何故崖にきたの？」彼女は怒りのままに言った、俺の目を見ながら。「なんでそこまで話さないと、いけないんですか？別に自殺しに来たわけでもないのに、だいたいなんで、お巡りさん来ちゃったんですか？」「通報がありましたので」よっちゃんはばつが悪そうな顔をしていた。「それに、ここで自殺する人は多いから、君もそうではないと証明してくれないことには終われないんだ」「お母さんの好きな場所だったらしいから．．．．」「この崖が？」彼女は手提げ鞄から一枚、写真を取り出した。そこにはこの崖でカップルが笑い合いながら、写っていた。 女の方は久子に瓜二つだった、相当、この田舎町ではモテた事だろう。男の方が誰かと尋ねるのは"やぼ"に思えた。恐らくよっちゃんは知っているだろ、狭いコミュニティーだ、ここで唯一名前を覚えられてないのは俺だけだ。「それで、お母さんの思いでの地を回っていると」「そんなところね」「何処から来たんだい?」「東京、昨日は駅前のビジネスホテルに泊まった、今日、この後のことは分からない」「東京に帰る?まー今からなら帰れないこともない、もう一度、ビジネスホテルに泊まる事もできる」「そうね、そうします」覇気のない声だった。よっちゃんが口を開いた。「そんじゃさ、一通りお母さんの思いでの場所をめぐって、遅くなっちまったら、俺の家泊まればいいよ」「いや、そこまで、していただかなくても大丈夫です」と久子が言った。「確かにな、独り暮らしの男の部屋に可愛いお嬢さん泊めるわけにはいかないな」「お巡りさんよ、俺は82よ、それにこの子のお母さんのことも知ってるしさ、"おじいさん"と"おばあさん"とはガキの頃よく馬鹿したもんだよ、よしみだ久子ちゃん気にすることはねぇよ」「でも～申し訳ないし」「確かになとうに枯れたじいさんだ、気にすることはないかもな」「お巡りさん、キツイこと言いやがる、わからんだろうに」「おっと、こりゃ危険だな」「フッフッ」初めて彼女は笑った、久々に笑った様で少し顔がひきつっていた。しかし、1000メートル7.5秒の死は影を潜めてはいない。 「で、久子さんどうします?」「別に特に予定もないので、母が行きたいって言っていた浜辺の方に行きたいです」「それなら直ぐそこなので、行きましょうか？よっちゃんはどうする？」よっちゃんは少し悩んだが「先に行っててくれよ、俺にはやることがまだ、あるんでよ」「分かりました、ご協力ありがとう。では、久子さん行きましょうか」久子は少し驚いたように、そして申し訳なさそうに「えっでもお仕事は？」「ええ、これも仕事ですよ、若い女性の警護です」よっちゃんは笑っていた。俺と久子は海岸に向かうために急な坂を、下っていった。「お巡りさん、先ほどは、すみません、混乱していて」妙に礼儀正しく話してきた「まーそうだよね、仕方ないよ、警察も来ちゃったわけだし」「いえ、まあ、そうですね」「何時もは礼儀正しいんだ」「礼儀正しくなんてないです、ただ、年上の方の多い職場なので」「そうか、働いてるんだね、偉いよ」「偉くなんてないです、中小企業の事務何て」「いや、偉いよ、俺は君の年の時は、働いてなんていなかったよ」「大学生だったんですか？」「いや、なんというか色々とあってね、とりあえず今は警察官だよ」大学生？二十歳？美少女？そんなものは今となっては、よく思い出せない。あったかどうかも怪しい、だってこの世界は五分前に青い箱の中に作られた箱庭かもしれない、誰かが人形を動かして、海はペイントされた水をかき回して波を作っているだけかもしれない。 海辺についたとき、彼女は最初、ぼーと裸足で地平線を眺めているだけだった、瞳は青色で染まっていた。「お巡りさん、私のお母さん、夏になると必ず泳いだんだって、家出してからは泳がなくなったんだけど、また、泳ぎたいって死ぬ間際も言ってた」俺は何も言い返せなかった。それでも彼女は話続けた。「馬鹿よね、本当。家出してからは最悪な日々だったと思う、男に騙され騙す、それの繰り返し、おまけで私ができたのよ、だから今の戸籍上の父親も血は繋がってない、なのに名字はそいつの名前、本当の父親が誰かは分からない、どうせろくな奴じゃないわ」「ろくな奴なんて、そうそういないさ」「でも、ましな人はいるでしょ？」「ああ、たぶんね」「私はお母さんみたいになりたくはないけど、似た者同士だから.....きっと幸せにはなれない」彼女はそう言って、砂浜に寝そべった。「行き着くとこは一緒だよ、どう生きようとね」「私、たぶん長生きしないわ」「どうして？」「タバコも吸うしストレスだらけだから、お巡りさん、鉄砲で撃ってよ私のこと」彼女は日の光が目に入らないように、右手の肘で目を覆っていた、白い肌、日焼けの傷の跡もない。「馬鹿なこと言うなよ、俺は堅気でいたいんだ」「じゃあ、結婚してよ、お巡りさん独身でしょ？」「ああ、わかるか？」「私、人を見る目があるのよ」「警官向きだね」「警官なんて、なりたくない」「懸命だと思うよ」彼女の目と肘の間から、涙が流れ出した「私はただ幸せに成りたいだけなの、これってわがまま？」「いや、普通だと思う。それに君は若いんだし、ずっとこのままじゃない、変わるよ」我ながら意味の分からない事を言ってるとは知っていた、ただ、こういう時に限ってうまい言葉は見つからない。「変わりたいよ、変わりたい」そう言って彼女は海の方へヨロヨロと歩きだした、そして彼女は手提げのバックから白い陶器を取り出し、バックは投げ捨てた。「おい、それって！」俺がそう言ったときには、彼女の足は海水についていた。彼女は陶器の蓋を開けて下へ向けた、白い粉が直接、海水に落ちることはなく、海の方へ風が流していった。「これがお母さんの遺言」そう言って、俺の方を向いた彼女の姿は、なんと言うか陶器の置物のようだった。 でも、別に構わない。俺にとっては彼女だって青く滲んだ蜃気楼のようなものなのだから。 日が沈み海辺に闇がやって来る、死の襷をかけたランナーも道がわからず、さ迷っているはずだ。足音は聞こえない、聞こえるのは波の冷たい音だけ。]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-22T02:34:47+00:00</published><updated>2018-10-22T02:36:25+00:00</updated><content 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、お祖母さんの久美さんと健一郎さん家は取り壊されてもうないんだよ」</div><div>&nbsp;よっちゃんは横の彼女の表情を伺いながら言った。</div><div>「二人ともね仲いい御夫婦で、地域活動にも熱心だったよ。でもな久美さんがなくなった後、健一郎さんも直ぐに亡くなったんだ、その.．．自殺でね、愛した奥さまに先立たれて、ショックだったんだろうね、うん、それで久枝さんは、一人娘だったんだけど、就職して都会に行ってからは連絡はなかったらしい、だから、仕方なく持ち主なしの家を壊して、新しく来た家族のために建て直しをしたんだ」</div><div>「お母さんは就職なんてしていない、ずっと男だよりだったわ」</div><div>女の言葉によっちゃんは頭を垂れるしかなかった。</div><div>&nbsp;ここからは俺の仕事だ、といってもしてあげられる事もないのだけれど。</div><div>「で、久枝さんは」</div><div>「死んだ」</div><div>だろうなとは思っていたが</div><div>「そうか、それは御愁傷様でございます」</div><div>彼女はその言葉に恨みでもあるかのようだった。</div><div>「それで、君の名前は？歳も教えてもらえる？後、身分証明書」</div><div>「久子、須藤久子、二十歳」</div><div>その瞳は美しいけれど、何も光を発してないようだった。</div><div>彼女の免許書はオートマチック車と大型二輪のものだった。</div><div>免許書の写真の彼女からは、生気が読み取れなかった。免許書の写真なんてだいたいそんなもんだが。</div><div>俺は丁寧に手帳にメモを書くジェスチャーをした、ほんとのところ汚い箇条書きだ｡</div><div>それで、俺には面倒な質問がまだ残っていた｡</div><div>「それで、須藤さん、お父様は？」</div><div>「あんなの父親じゃないわ、単にお母さんの最後の男だっただけ」</div><div>「そうか、で何故ここに？」</div><div>「お母さんから言われてたから、おじいちゃんとおばあちゃんが此処に住んでいるって｡探した、でも見つからなかった、家のあった場所には佐藤さんていう子連れの夫婦が住んでた。私、その家の奥さんとも話したわ、でも、田中さん何て知らないって、もう、本当に馬鹿馬鹿しい、あんな女の言うこと真に受けるんじゃなかった」</div><div>「それで、何故崖にきたの？」</div><div>彼女は怒りのままに言った、俺の目を見ながら。</div><div>「なんでそこまで話さないと、いけないんですか？別に自殺しに来たわけでもないのに、だいたいなんで、お巡りさん来ちゃったんですか？」</div><div>「通報がありましたので」</div><div>よっちゃんはばつが悪そうな顔をしていた。</div><div>「それに、ここで自殺する人は多いから、君もそうではないと証明してくれないことには終われないんだ」</div><div>「お母さんの好きな場所だったらしいから．．．．」</div><div>「この崖が？」</div><div>彼女は手提げ鞄から一枚、写真を取り出した。そこにはこの崖でカップルが笑い合いながら、写っていた。</div><div>&nbsp;女の方は久子に瓜二つだった、相当、この田舎町ではモテた事だろう。</div><div>男の方が誰かと尋ねるのは"やぼ"に思えた。</div><div>恐らくよっちゃんは知っているだろ、狭いコミュニティーだ、ここで唯一名前を覚えられてないのは俺だけだ。</div><div>「それで、お母さんの思いでの地を回っていると」</div><div>「そんなところね」</div><div>「何処から来たんだい?」</div><div>「東京、昨日は駅前のビジネスホテルに泊まった、今日、この後のことは分からない」</div><div>「東京に帰る?まー今からなら帰れないこともない、もう一度、ビジネスホテルに泊まる事もできる」</div><div>「そうね、そうします」</div><div>覇気のない声だった。</div><div>よっちゃんが口を開いた。</div><div>「そんじゃさ、一通りお母さんの思いでの場所をめぐって、遅くなっちまったら、俺の家泊まればいいよ」</div><div>「いや、そこまで、していただかなくても大丈夫です」と久子が言った。</div><div>「確かにな、独り暮らしの男の部屋に可愛いお嬢さん泊めるわけにはいかないな」</div><div>「お巡りさんよ、俺は82よ、それにこの子のお母さんのことも知ってるしさ、"おじいさん"と"おばあさん"とはガキの頃よく馬鹿したもんだよ、よしみだ久子ちゃん気にすることはねぇよ」</div><div>「でも～申し訳ないし」</div><div>「確かになとうに枯れたじいさんだ、気にすることはないかもな」</div><div>「お巡りさん、キツイこと言いやがる、わからんだろうに」</div><div>「おっと、こりゃ危険だな」</div><div>「フッフッ」</div><div>初めて彼女は笑った、久々に笑った様で少し顔がひきつっていた。</div><div>しかし、1000メートル7.5秒の死は影を潜めてはいない。</div><div>&nbsp;「で、久子さんどうします?」</div><div>「別に特に予定もないので、母が行きたいって言っていた浜辺の方に行きたいです」</div><div>「それなら直ぐそこなので、行きましょうか？よっちゃんはどうする？」</div><div>よっちゃんは少し悩んだが</div><div>「先に行っててくれよ、俺にはやることがまだ、あるんでよ」</div><div>「分かりました、ご協力ありがとう。では、久子さん行きましょうか」</div><div>久子は少し驚いたように、そして申し訳なさそうに</div><div>「えっでもお仕事は？」</div><div>「ええ、これも仕事ですよ、若い女性の警護です」</div><div>よっちゃんは笑っていた。</div><div>俺と久子は海岸に向かうために急な坂を、下っていった。</div><div>「お巡りさん、先ほどは、すみません、混乱していて」</div><div>妙に礼儀正しく話してきた</div><div>「まーそうだよね、仕方ないよ、警察も来ちゃったわけだし」</div><div>「いえ、まあ、そうですね」</div><div>「何時もは礼儀正しいんだ」</div><div>「礼儀正しくなんてないです、ただ、年上の方の多い職場なので」</div><div>「そうか、働いてるんだね、偉いよ」</div><div>「偉くなんてないです、中小企業の事務何て」</div><div>「いや、偉いよ、俺は君の年の時は、働いてなんていなかったよ」</div><div>「大学生だったんですか？」</div><div>「いや、なんというか色々とあってね、とりあえず今は警察官だよ」</div><div>大学生？二十歳？美少女？</div><div>そんなものは今となっては、よく思い出せない。あったかどうかも怪しい、だってこの世界は五分前に青い箱の中に作られた箱庭かもしれない、誰かが人形を動かして、海はペイントされた水をかき回して波を作っているだけかもしれない。</div><div>&nbsp;海辺についたとき、彼女は最初、ぼーと裸足で地平線を眺めているだけだった、瞳は青色で染まっていた。</div><div>「お巡りさん、私のお母さん、夏になると必ず泳いだんだって、家出してからは泳がなくなったんだけど、また、泳ぎたいって死ぬ間際も言ってた」</div><div>俺は何も言い返せなかった。</div><div>それでも彼女は話続けた。</div><div>「馬鹿よね、本当。家出してからは最悪な日々だったと思う、男に騙され騙す、それの繰り返し、おまけで私ができたのよ、だから今の戸籍上の父親も血は繋がってない、なのに名字はそいつの名前、</div><div>本当の父親が誰かは分からない、どうせろくな奴じゃないわ」</div><div>「ろくな奴なんて、そうそういないさ」</div><div>「でも、ましな人はいるでしょ？」</div><div>「ああ、たぶんね」</div><div>「私はお母さんみたいになりたくはないけど、似た者同士だから.....きっと幸せにはなれない」</div><div>彼女はそう言って、砂浜に寝そべった。</div><div>「行き着くとこは一緒だよ、どう生きようとね」</div><div>「私、たぶん長生きしないわ」</div><div>「どうして？」</div><div>「タバコも吸うしストレスだらけだから、お巡りさん、鉄砲で撃ってよ私のこと」</div><div>彼女は日の光が目に入らないように、右手の肘で目を覆っていた、白い肌、日焼けの傷の跡もない。</div><div>「馬鹿なこと言うなよ、俺は堅気でいたいんだ」</div><div>「じゃあ、結婚してよ、お巡りさん独身でしょ？」</div><div>「ああ、わかるか？」</div><div>「私、人を見る目があるのよ」</div><div>「警官向きだね」</div><div>「警官なんて、なりたくない」</div><div>「懸命だと思うよ」</div><div>彼女の目と肘の間から、涙が流れ出した</div><div>「私はただ幸せに成りたいだけなの、これってわがまま？」</div><div>「いや、普通だと思う。それに君は若いんだし、ずっとこのままじゃない、変わるよ」</div><div>我ながら意味の分からない事を言ってるとは知っていた、ただ、こういう時に限ってうまい言葉は見つからない。</div><div>「変わりたいよ、変わりたい」</div><div>そう言って彼女は海の方へヨロヨロと歩きだした、そして彼女は手提げのバックから白い陶器を取り出し、バックは投げ捨てた。</div><div>「おい、それって！」</div><div>俺がそう言ったときには、彼女の足は海水についていた。</div><div>彼女は陶器の蓋を開けて下へ向けた、白い粉が直接、海水に落ちることはなく、海の方へ風が流していった。</div><div>「これがお母さんの遺言」</div><div>そう言って、俺の方を向いた彼女の姿は、なんと言うか陶器の置物のようだった。</div><div>&nbsp;でも、別に構わない。俺にとっては彼女だって青く滲んだ蜃気楼のようなものなのだから。</div><div><br></div><div>&nbsp;日が沈み海辺に闇がやって来る、死の襷をかけたランナーも道がわからず、さ迷っているはずだ。</div><div>足音は聞こえない、聞こえるのは波の冷たい音だけ。</div><div><br></div><div><br></div><div><br></div><div><br></div><div><br></div><div><br></div><div><br></div>
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	]]></content></entry><entry><title><![CDATA[満月とライオンと女王]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/5051739/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/a5fcc2275bb1898bf4938787cfc45459_4db51e267ddf1c53544ac2b9ad1a67f2.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/5051739</id><summary><![CDATA[ 草原の草の根の擦れ合う、音が聞こえる。満月の優しい光が大地に降り注ぐ。 僕の前には。焚き火の火が、この大地において唯一の異端者であるがごとく、強い光を放つ。動物達はこの異端の炎を恐れ近づいては来ない。 僕の太ももには女王が眠る。暑い毛布にくるまり、まるで芋虫を思わせる。横たわる女王の前には、全体的に青く中心に赤い星がプリントされている、さっきまで、暖かい羊の乳が入っていたカップが置いてある。そのデザインはどこかの共産圏を思わせる。しかし、社会主義も資本主義も遥か遠い話だ。この永遠世続くように思える、緑の大地にはイデオロギーは必要ない。  女王の顔が焚き火の光で照らされる。美しい横顔だ。おでこが広く、鼻が高い、そしてどこまでも白い、白人の肌よりも遥かに。彼女の顔がはアジアの誇りといっても過言でない。まさに女王の名に恥じない顔だ。例えどこの国の王族でなくとも、領土拡大を続ける、蛮族の姫でなくとも、僕にとって彼女は女王だ。僕は彼女に全てを捧げている。遠い北の極寒の大地で、出会った頃から、それは変わらない。僕は大変、光栄に感じる。今僕の膝の上で女王が眠っていることを。 ふと、視線を感じると僕の前方、焚き火から十メートルほど先に獣がいた。よくみると、それは立派な毛を生やした、オスのライオンであった。僕は銃にてをかけようとしたが、不意にライオンと目があってしまった。僕はライオンと強く見つめあった。僕は女王とここまで強く目と目で見つめあったことはなかった。それはあまりに不躾に思えたからだ。  ライオンと見つめ合ううちに、ライオンはテレパシーを使って話しかけてきた。彼は言った 「馬鹿者がいつまで、その女に固執するのだ。貴様がどんなに願ったところで、その女はてに入らない、今、お前の太ももの上に居るのは、お前の妄想が作り出したものだ。本物は今頃、どこかの大都市で一人か二人か、それとも三人の子供達と暮らしているだろう。いつまで、お前はその女に苦しめられるのだ！お前はその女のために、どれだけの時間を無駄にした!?どれだけのチャンスを無駄にした!?いくらだって、他の方法で幸せになれただろうに」うるさいライオンだ。 ライオンの話は終わらない、彼が話している間、僕は願い続けた。早く女王の安らかな寝顔を見つめたいと。・患者Aについて 「また彼は例の女の夢をみたらしいわ」   白衣を着た髪の長い、女医がカルテを机に投げた。コーヒーを飲みながら、椅子に座っていた男性医がカルテを手に取った「患者A、27歳、身長165センチ、強い妄想癖ありて社会生活を送るのは難しいか」「で、その例の女っていうのは、誰なんだい？」女医が答える。「家族の話では、彼が海外で生活しているときに会った女らしいわ、でも実際に会ったのは二三回だそうよ」女医はそういいながら、コーヒーブレイカーに近づいていった。「馬鹿よ、どうかしてる」男性医が答えた。「どうかしている人たちのための、わが病院だよ｡投げ出さないでくれ」「わかっているわ、でもかわいそうで、彼も、その家族も」男性医はコーヒーカップをもったまま、椅子を回転させ、窓の外を見た。窓の外には、紅葉も終わり、たんに葉のない骸骨のような木と白い空が見えた。風の音がする。外はそうとう、寒いようだ。彼は呟いた「忘れじの人か」 そして、たっぷりのミルクと砂糖の入った、コーヒーをすすった。カップの色は青だった。・三年前のAの日記 彼女と最後にあったのは、9月だった。二年前と変わらず彼女は美しかった。しかし、確実に大人になっていた。私は彼女のためにここまで来たのだ。彼女ともう一度で会うために。でも、どうだい、 全て無駄であった、彼女は私のものにならず 、彼女は私を気持ち悪く思う。彼女には美しい男がいるのだ。であるから、私は何であろう？もう、半年もあっていない。友人ですらない。ただ彼女が別れ間際に携帯で見せた。「私の部屋に来ますか」の文字は文明の力のミスであったのだろうか？何故、あのままバイバイしてしまったのか。どうして私たちは言葉が通じないのか。何故人類はバベルの塔を立てようなどと思ったのか。君よ全てが間違えだ。間違いに間違っている。君は幸せに成れない。君はこんな時代にそんな感じで生まれてしまったのだから。中国女もそれを察したのさ。　君は本当に無駄に生きている。・Aの日記Ⅱ そう、あいつは狂人になっちまつた。自分も人生を悔いて悔いて、とうとう。私がワルシャワにいるときに絶縁した。人の話ではあいつは私を羨んでいるようだ。バカなやつだ。何を羨むと言うのだろう？　しかし、あれほど苦難を共にしたというのにひどい話じゃないか。友情とはそれほどのものなのだろうか？それとも、彼奴が狂っているだけか？何にしろお互い真に幸せに慣れそうにもない。きっと似た者同士だ。私も狂っている。・ Tap踏める者達は限りなく幸せに思えて、我もと思い立つも、向き不向きの定め理解し、楽しみなく生きる人の一人となりて我悲しくも仕方の無い事であろうと半ば諦める。 もし、上手く踊れる人であれば悲しさも辛さも、今よりましでありて、後悔無き人生送れるる様に思う。我Sammyであらば、人々に幸せ運べる人になれる。 無駄に生きることも、辛きかな人生。楽しく可笑しく生きようではないか。時代変わるのならば、我の根本も同じく変わらんかと。 死を諦め、生きるも諦めることはできないと、確信しならば安息の地を求める旅人となりて世界中を回りたく思う。でなければ、ただ後悔のうちに我廃人となるしかなく、それは我自身、納得するところにあらず。できれば世界変える人になりたく思は我の欲望なり。ではまず自身からと、努力するも壁高く、何時の時も我影の下で一休みしたまま。]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-20T04:40:17+00:00</published><updated>2018-10-20T04:47:56+00:00</updated><content type="html"><![CDATA[
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			<img src="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/a5fcc2275bb1898bf4938787cfc45459_4db51e267ddf1c53544ac2b9ad1a67f2.jpg?width=960" width="100%">
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			<div>&nbsp;草原の草の根の擦れ合う、音が聞こえる。満月の優しい光が大地に降り注ぐ。</div><div>&nbsp;僕の前には。焚き火の火が、この大地において唯一の異端者であるがごとく、強い光を放つ。動物達はこの異端の炎を恐れ近づいては来ない。</div><div>&nbsp;僕の太ももには女王が眠る。暑い毛布にくるまり、まるで芋虫を思わせる。横たわる女王の前には、全体的に青く中心に赤い星がプリントされている、さっきまで、暖かい羊の乳が入っていたカップが置いてある。そのデザインはどこかの共産圏を思わせる。しかし、社会主義も資本主義も遥か遠い話だ。この永遠世続くように思える、緑の大地にはイデオロギーは必要ない。</div><div>&nbsp; 女王の顔が焚き火の光で照らされる。美しい横顔だ。おでこが広く、鼻が高い、そしてどこまでも白い、白人の肌よりも遥かに。彼女の顔がはアジアの誇りといっても過言でない。まさに女王の名に恥じない顔だ。例えどこの国の王族でなくとも、領土拡大を続ける、蛮族の姫でなくとも、僕にとって彼女は女王だ。僕は彼女に全てを捧げている。遠い北の極寒の大地で、出会った頃から、それは変わらない。僕は大変、光栄に感じる。今僕の膝の上で女王が眠っていることを。</div><div>&nbsp;ふと、視線を感じると僕の前方、焚き火から十メートルほど先に獣がいた。よくみると、それは立派な毛を生やした、オスのライオンであった。僕は銃にてをかけようとしたが、不意にライオンと目があってしまった。僕はライオンと強く見つめあった。僕は女王とここまで強く目と目で見つめあったことはなかった。それはあまりに不躾に思えたからだ。</div><div>&nbsp; ライオンと見つめ合ううちに、ライオンはテレパシーを使って話しかけてきた。</div><div>彼は言った 「馬鹿者がいつまで、その女に固執するのだ。貴様がどんなに願ったところで、その女はてに入らない、今、お前の太ももの上に居るのは、お前の妄想が作り出したものだ。本物は今頃、どこかの大都市で一人か二人か、それとも三人の子供達と暮らしているだろう。いつまで、お前はその女に苦しめられるのだ！お前はその女のために、どれだけの時間を無駄にした!?どれだけのチャンスを無駄にした!?いくらだって、他の方法で幸せになれただろうに」</div><div>うるさいライオンだ。</div><div>&nbsp;ライオンの話は終わらない、彼が話している間、僕は願い続けた。早く女王の安らかな寝顔を見つめたいと。</div><div><br></div><div><br></div><div>・患者Aについて</div><div>&nbsp;「また彼は例の女の夢をみたらしいわ」&nbsp; &nbsp;</div><div>白衣を着た髪の長い、女医がカルテを机に投げた。</div><div>コーヒーを飲みながら、椅子に座っていた男性医がカルテを手に取った</div><div>「患者A、27歳、身長165センチ、強い妄想癖ありて社会生活を送るのは難しいか」</div><div>「で、その例の女っていうのは、誰なんだい？」</div><div>女医が答える。</div><div>「家族の話では、彼が海外で生活しているときに会った女らしいわ、でも実際に会ったのは二三回だそうよ」</div><div>女医はそういいながら、コーヒーブレイカーに近づいていった。</div><div>「馬鹿よ、どうかしてる」</div><div>男性医が答えた。</div><div>「どうかしている人たちのための、わが病院だよ｡投げ出さないでくれ」</div><div>「わかっているわ、でもかわいそうで、彼も、その家族も」</div><div>男性医はコーヒーカップをもったまま、椅子を回転させ、窓の外を見た。窓の外には、紅葉も終わり、たんに葉のない骸骨のような木と白い空が見えた。風の音がする。外はそうとう、寒いようだ。彼は呟いた「忘れじの人か」</div><div>&nbsp;そして、たっぷりのミルクと砂糖の入った、コーヒーをすすった。カップの色は青だった。</div><div><br></div><div>・三年前のAの日記</div><div>&nbsp;彼女と最後にあったのは、9月だった。二年前と変わらず彼女は美しかった。</div><div>しかし、確実に大人になっていた。</div><div>私は彼女のためにここまで来たのだ。</div><div>彼女ともう一度で会うために。でも、どうだい、 全て無駄であった、彼女は私のものにならず 、彼女は私を気持ち悪く思う。彼女には美しい男がいるのだ。であるから、私は何であろう？</div><div>もう、半年もあっていない。友人ですらない。ただ彼女が別れ間際に携帯で見せた。「私の部屋に来ますか」の文字は文明の力のミスであったのだろうか？何故、あのままバイバイしてしまったのか。どうして私たちは言葉が通じないのか。何故人類はバベルの塔を立てようなどと思ったのか。</div><div>君よ全てが間違えだ。間違いに間違っている。君は幸せに成れない。君はこんな時代にそんな感じで生まれてしまったのだから。中国女もそれを察したのさ。</div><div>　君は本当に無駄に生きている。</div><div><br></div><div>・Aの日記Ⅱ</div><div>&nbsp;そう、あいつは狂人になっちまつた。</div><div>自分も人生を悔いて悔いて、とうとう。私がワルシャワにいるときに絶縁した。人の話ではあいつは私を羨んでいるようだ。バカなやつだ。何を羨むと言うのだろう？</div><div>　しかし、あれほど苦難を共にしたというのにひどい話じゃないか。友情とはそれほどのものなのだろうか？それとも、彼奴が狂っているだけか？何にしろお互い真に幸せに慣れそうにもない。きっと似た者同士だ。私も狂っている。</div><div><br></div><div>・ Tap踏める者達は限りなく幸せに思えて、我もと思い立つも、向き不向きの定め理解し、楽しみなく生きる人の一人となりて我悲しくも仕方の無い事であろうと半ば諦める。</div><div>&nbsp;もし、上手く踊れる人であれば悲しさも辛さも、今よりましでありて、後悔無き人生送れるる様に思う。我Sammyであらば、人々に幸せ運べる人になれる。</div><div>&nbsp;無駄に生きることも、辛きかな人生。</div><div>楽しく可笑しく生きようではないか。時代変わるのならば、我の根本も同じく変わらんかと。</div><div>&nbsp;死を諦め、生きるも諦めることはできないと、確信しならば安息の地を求める旅人となりて世界中を回りたく思う。でなければ、ただ後悔のうちに我廃人となるしかなく、それは我自身、納得するところにあらず。できれば世界変える人になりたく思は我の欲望なり。ではまず自身からと、努力するも壁高く、何時の時も我影の下で一休みしたまま。</div><div><br></div><div><br></div><div><br></div>
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		</div>
		

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			<div>&nbsp;日本人として生まれ、誇りもなく、ただ見えない欧米文化に常に魅了され続ける。情けないことだと感じることもない。本当の意味の日本は今の日本には無いのだ、そんなもの大昔に無くなってしまった。</div><div>&nbsp;そんな国で、決まった年齢になれば徴兵に似た労働の担い手となり、人生の大半を過ごす、よく分からないままに。</div><div>&nbsp;もし成れなくとも、殺されはしないが助ける人もいない｡非難されるだけ非難され</div><div>淫夢のような憧れだけを抱きながら、気がつけば狭い部屋で視界には黒い壁しか見えなくなる。そうなったって、人々は非難する。医者かカウンセラーでない限り。</div><div>・我等弱き人々</div><div>&nbsp;錦糸町に小汚ない客の集まる古い喫茶店がある。客は皆、競馬新聞を手に持っている、彼らは充血した瞳でテレビの画面を見ている。</div><div>そんなホーボージャングルの住民達も競馬が終れば居なくなる。</div><div>&nbsp;日が落ちてくると正面のパチンコ屋の為に早めに喫茶店には日の光が無くなる。</div><div>そうなると、オーナーは古い三つのシャンデリアに光を灯す。客層もさっきとは代わり店内は静かなものだ。</div><div>&nbsp;そんな店内の窓側の席に二人の男女が向かい合って、座っている。</div><div>男の方はダブルの三ポケットのストライプ入りの紺色のジャケットのしたに黒いシャツを着て紅色のネクタイを結んでいる。これだけなら水商売人に見えなくもないが、黒いポークパイハットを被っていたし丸眼鏡を掛けていた、それにフランス煙草を吸っていた。であるから単純に水商売にも思えない風貌だ。それに元の顔が大したことがないから、もし水商売をしていても三下三枚目役にしかなれないだろう。</div><div>&nbsp;女の方は長い黒髪が背中まである。大きな瞳の色は片目が茶色、もう一は緑色だ、そして睫毛が長い。目鼻立ちのハッキリした美しい女だ白人にも見えるが、流暢に日本語を喋っているし、肌の色も黄色人種を思わせる白さだった。</div><div>&nbsp;彼女は古着の赤いオーバーサイズのシャツを着ていた。シャツにはギターを持ったブルース・スプリングスティーンの写真がプリントされていて、彼の上にはBorn In The USAと書かれていた。</div><div>&nbsp;</div><div>&nbsp;男が喋り始めた</div><div>「80sのシャツ?」</div><div>女も喋りだした</div><div>「さーこういうものは彼方では普通に売ってるんじゃない」</div><div>「似合ってるよ」</div><div>「ありがとう」</div><div>彼女は微笑とも苦笑いともとれる顔で答えた</div><div>「君の方はいつもお洒落だよね」</div><div>「流行りは似合わないから」</div><div>「今なに流行ってるか知ってるの？」</div><div>「知らないけど、だいたい想像つくよ、原宿辺りを歩いてる服だろ」</div><div>「まーそうね、私もそう思う」</div><div>「最近、下駄が流行ってるって聞いたけど知ってる？」</div><div>「あー夏の間は履いてる人ちょくちょく見たけど、寒くなってきてからは見てない」</div><div>「足袋は流行らねぇーって事だな」</div><div>「サンダル感覚だったんでしょ」</div><div>窓の外には雑居ビルの白い壁が見える。</div><div>「その歌知ってるかい？」</div><div>男は女の胸の辺りを指して言った</div><div>「ああ、Born in The USAでしょ、85年か84年かその辺りの曲よね」</div><div>「よく知ってるね」</div><div>「ただのクラブ通いだと思ってた？」</div><div>「クラブ狂いだと思ってたよ」</div><div>「君は見る目がないな、レーガンと一緒よ」</div><div>「なるほど、歌詞も知ってるんだね」</div><div>「もちろん、私のおばあちゃんも体験したんだよね、ベトナム戦争」</div><div>「俺のじーさんも空襲体験したよ」</div><div>「ろくなもんじゃないわね、いつの時代も」</div><div>「今も？」</div><div>「ええ今も。でも、君は良いわねBorn in The JAPANなんだから」</div><div>「どうして?」</div><div>「私は日本人だけど、日本生まれじゃないし、おばあちゃんはベトコンだったし、めちゃくちゃよ、混血児の気持ちは分からないでしょうけど」</div><div>「確かに、でも悪いことじゃない」</div><div>「どうして？」</div><div>「結果として、君に繋がったんだから」</div><div>男は呆れ顔で、そう言った。</div><div>彼女に呆れたのじゃない自分に呆れていた。</div><div>「素敵なお言葉ありがとう、でも、そんなんじゃ今時、女の子はつれないよ」</div><div>「釣り堀にでも行くさ」</div><div>「クラブ?」</div><div>「さーね、でも少なくとも俺は君だけは特別だと信じてるよ」</div><div>女は呆れながら、首を左右に振った。</div><div>でも、正直、悪い気持ちではなかった。</div><div>&nbsp;そして煙草に火をつけ吸った、吐き出した煙が男の眼鏡越しの目に染みた。</div><div>&nbsp; &nbsp;彼女はハイライトのメンソールを吸っていた。</div><div>"High light "</div><div>&nbsp;そうね、何時でも皆、探しているわ、その点だけは今も昔も日本もベトナムも、</div><div>何処に居ようが変わらない。</div><div><br></div><div><br></div><div><br></div>
		</div>
	]]></content></entry><entry><title><![CDATA[無重力の性的衝動]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/5045844/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/eaba540c460d692305485d1df8409205_fdbe4715f8d784224a34b59539da6d30.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/5045844</id><summary><![CDATA[  彼女は野獣のようだった。男どもを喰い散らかし、心や魂までも丸飲みにした。  でも、男どもは誰も彼女を恨みはしなかった、喰われたことにもきずかなかった。  むしろ、喜びを感じていた、会話する度に、美しい瞳で見つめられる度に、そして彼女の中に射精する度に。  彼女は悪いと感じていたのだろうか?彼女は自分が色魔だと気づいていたのだろうか？彼女は彼女自信では見つけることのできないパーツを見つけることは出来たのだろうか?   正直に言うと、僕は彼女が僕だけのものになれば良いと思っていたんだ、不可能と知りながら。    今、僕は初めて宇宙船から地球を見ている、そして彼女の住んでいるであろう大陸上辺りのパーツを探している。宇宙の暗闇越しに地球を見る。楕円形の青い水の星、子供の頃からずっと見たいと思っていた光景であった。 しかし、何故か心の中に魂の中に一つパーツが足りない気持ちがする。そう、僕も気ずかぬうちに、色魔になってしまったようだ。  そして今、僕は無重力の勃起を体感している、地球人の彼女のことを考えながら。]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-18T18:42:29+00:00</published><updated>2018-10-18T18:44:11+00:00</updated><content type="html"><![CDATA[
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			<img src="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/eaba540c460d692305485d1df8409205_fdbe4715f8d784224a34b59539da6d30.jpg?width=960" width="100%">
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			<div>&nbsp; 彼女は野獣のようだった。</div><div>男どもを喰い散らかし、心や魂までも丸飲みにした。</div><div>&nbsp; でも、男どもは誰も彼女を恨みはしなかった、喰われたことにもきずかなかった。  むしろ、喜びを感じていた、会話する度に、美しい瞳で見つめられる度に、そして彼女の中に射精する度に。</div><div>&nbsp; 彼女は悪いと感じていたのだろうか?</div><div>彼女は自分が色魔だと気づいていたのだろうか？</div><div>彼女は彼女自信では見つけることのできないパーツを見つけることは出来たのだろうか?</div><div>&nbsp;</div><div>&nbsp; 正直に言うと、僕は彼女が僕だけのものになれば良いと思っていたんだ、不可能と知りながら。</div><div>&nbsp;&nbsp;</div><div>&nbsp; 今、僕は初めて宇宙船から地球を見ている、そして彼女の住んでいるであろう大陸上辺りのパーツを探している。</div><div>宇宙の暗闇越しに地球を見る。</div><div>楕円形の青い水の星、子供の頃からずっと見たいと思っていた光景であった。</div><div>&nbsp;しかし、何故か心の中に魂の中に一つパーツが足りない気持ちがする。</div><div>そう、僕も気ずかぬうちに、色魔になってしまったようだ。</div><div>&nbsp; そして今、僕は無重力の勃起を体感している、地球人の彼女のことを考えながら。</div><div><br></div>
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	]]></content></entry><entry><title><![CDATA[ブラック シップを知っているかい？]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/5024200/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/cd6c514386a03881955e286429558759_a6a67bf4887e5ea729387c5a7bc5d56a.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/5024200</id><summary><![CDATA[ ブラック シップを知っているかい？ 一艘で悲しく泳ぐ黒い船、回りの船は闇夜に浮かぶ黒い船を危険で邪魔な存在だと思っている。 船たちは皆、黄金に輝くジパングを目指し齷齪(あくせく)毎日、荒波を航海する。塩水を体に直接、浴びる船員達も必死だが、女王陛下から直接、命令を受けた船長も必死だ。国に住む美しい妻と娘の首もとには常に黒い刃が触れている。内心、船長も船員も思っている馴染みの女にも会えない嫌な仕事だと。 しかし、それでも彼らは大海原をさ迷い続ける。 彼らは南の島に住む船員達とは異なる肌の色の人々から見ると、奇異な人々に思えた。彼らは口を揃え良く言った「目の死んだ奴等には気をつけろ」と。 目の死んだ奴等は自分達の生活を脅かすからだ。そして自分達の目の色も変えていく。 しかし、ブラック シップの船員達は違う彼らはジパングを目指してなどいないし、船長は女王陛下と会ったこともない。彼らは別の島を目指している、どんな島かは誰も知らない、ただ、その島は正確な海図にも乗っていない。それでもブラック シップはその島を探している。 ブラック シップの船員達は皆、体も精神もズタズタの奴等だ、中には毎日、小綺麗な燕尾服を着た風変わりな奴もいる。何で、そんな格好をしているのかとよく聞かれるが、その度に彼は答える「この格好が好きなんだ」と。 今日もブラック シップは海鳥達とは別の方向に進路をとる、そして正確な海図を甲板で燃やす。この炎が船の動力源だ。   私は今日も願う彼等に幸あれと、彼らの進む海路に荒波たたんことお。1/5/1918 こんな意味不明な文書を残し売れない作家Jは書斎で拳銃でこめかみを撃った状態で発見された、無論死んでいた。 第一発見者の彼の妻は発狂していて調書も取れない。彼女には時間が必要だ。  勤続歴三十年になる、ベテラン刑事は休憩中に署の廊下でパイプを吹かしていた。そこに新米がやって来た。彼は言った「自殺で間違いないでしょうね」そして、短い両切煙草を吸い始めた。ベテラン刑事はパイプを吹かしながら、懐から懐中時計を取りだし、時間を見た。そして言った「俺はそうは思わない」「何故ですか？」新米はあきれながら聞いた。「あの遺書的な物には、船員の苦労とか色々書かれていただろ、気にならないか？」「何がですか?私には世間に認められない鬱憤を書いたのだと感じられましたが」「そうだよ鬱憤が書いてあった。しかしね、あの作家は鬱憤はあっただろうが、苦労していたと思うか？」「はーまー売れない作家ですから」「俺はあの作家の他の作品を読んだよ、まー売れない話だったな」「だから自殺したのでは？」「あの作家の世話は妻が全部やっていたんだ、妻の方は良いとこの出らしい。駆け落ちしたらしいね、しかし、御実家の方からの支援もあったようだ。だから作家の方は何不自由なく自己中に生活していたようだよ、あの作家の文章を読んでいると"ヒモ"の臭いがする」「でも、それとこれとは違うのでは？」「何故、良家のお嬢さんが作家なんかと駆け落ちしたのかわかるか？」「さー才能に引かれたとか？」「あーきっとそうなのかもな、自分に無いものを感じたとか、そんなところだろう」 ベテラン刑事はもう一度、懐中時計を見て新米を残し、妻に事情聴取を再開しようとした。そして、新米に向かって言った「ブラック シップの意味知ってるか？」新米は答えた「いいえ、彼の造語ではないのですか？」「ブラック シップはイギリス英語で"馴染めない奴"ていう意味だ」「ですから、それは死んだ作家と今の流行とか文壇とかとの兼ね合いなのでは？」 ベテラン刑事はめんどくさそうに答えた「どのみち、答えは出るさ、それにたいした事件じゃない」  この事件に関する詳細は後の空襲のために分からなくなった。自殺か他殺か？しかし、考えてみれば、どちらにしろ作家が作家自身をを死に追いやったのに違いわない。   そして、今もブラック シップは何処かの海原を苦労しながら進んでいる。]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-14T10:03:12+00:00</published><updated>2018-10-14T10:03:42+00:00</updated><content type="html"><![CDATA[
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	]]></content></entry><entry><title><![CDATA[何を見ても悲しいなら]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/5018837/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/32f346e27a96ca4feb450d8a4ba75a84_5075c35e4f9aa920b27eb193a1409547.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/5018837</id><summary><![CDATA[ 何をしても何を見ても思い出す、悲哀があるなら、きっと君は幸福ではないのかもしれない。 でも、特別なことじゃない僕にだってある。何気ないアーケードに何気ない路地裏、何気ない人の仕草に悲しみを感じる。そんなアーケードは悪者だ、僕にとっては。  今日、何気ないアーケードの中にある、寂れた何気ない旨いコーヒーをだす店である女と話をした。彼女は言ったよ「目に見えるものに心左右されちゃ、あまちゃんよ。心の目で見なきゃ｡」 その時、僕は思っていた、早いとこ宗教の勧誘なり、美人局のお誘いでもしてくれよってね。でもいっこうに彼女はそんな素振りを見せなかった。僕はタバコを吸いながら彼女の話したい本題を待ち続けたよ。でも、彼女は昔見たオーロラの話とか氷点下のロシアの地方都市の話しかしなかった。あまりにとりとめがない話で、全くまいったよ。だから僕もとりとめのない質問を彼女にしたんだ。そう例えば「月と六ペンスについて、どう思う?」とかね。彼女は言ったよ「挿し絵がないのが問題ね」なるほど、彼女はバカでないことがわかったよ。 で、どうしたんだっけ、とりとめのない会話すぎて、思い出せないな。 でも、これだけは印象的だった、彼女はコーヒーを二杯飲んで、ハイライトのメンソールを三本吸った後、席を立った、そして僕を置いてきぼりにして帰って行ったよ。 そしてさ、帰り際に「辛いときは目を瞑りなさい、心も瞑りなさい、そして、こう思いなさい、たいしたことじゃないって。」 気取った女だったね、全くさ、でも別に構わないよ、僕は目を瞑る。]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-13T02:48:14+00:00</published><updated>2018-10-13T02:48:56+00:00</updated><content type="html"><![CDATA[
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			<div>&nbsp;何をしても何を見ても思い出す、悲哀があるなら、きっと君は幸福ではないのかもしれない。</div><div>&nbsp;でも、特別なことじゃない僕にだってある。何気ないアーケードに何気ない路地裏、何気ない人の仕草に悲しみを感じる。そんなアーケードは悪者だ、僕にとっては。</div><div>&nbsp; 今日、何気ないアーケードの中にある、寂れた何気ない旨いコーヒーをだす店で</div><div>ある女と話をした。彼女は言ったよ「目に見えるものに心左右されちゃ、あまちゃんよ。心の目で見なきゃ｡」</div><div>&nbsp;その時、僕は思っていた、早いとこ宗教の勧誘なり、美人局のお誘いでもしてくれよってね。でもいっこうに彼女はそんな素振りを見せなかった。僕はタバコを吸いながら彼女の話したい本題を待ち続けたよ。</div><div>でも、彼女は昔見たオーロラの話とか氷点下のロシアの地方都市の話しかしなかった。あまりにとりとめがない話で、全くまいったよ。</div><div>だから僕もとりとめのない質問を彼女にしたんだ。</div><div>そう例えば</div><div>「月と六ペンスについて、どう思う?」とかね。</div><div>彼女は言ったよ</div><div>「挿し絵がないのが問題ね」</div><div>なるほど、彼女はバカでないことがわかったよ。</div><div>&nbsp;で、どうしたんだっけ、とりとめのない会話すぎて、思い出せないな。</div><div>&nbsp;</div><div>でも、これだけは印象的だった、彼女はコーヒーを二杯飲んで、ハイライトのメンソールを三本吸った後、席を立った、そして僕を置いてきぼりにして帰って行ったよ。</div><div>&nbsp;そしてさ、帰り際に</div><div>「辛いときは目を瞑りなさい、心も瞑りなさい、そして、こう思いなさい、たいしたことじゃないって。」</div><div><br></div><div>&nbsp;気取った女だったね、全くさ、でも別に構わないよ、僕は目を瞑る。</div><div><br></div>
		</div>
	]]></content></entry><entry><title><![CDATA[夢の中へ]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/5017622/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/e2fc38c83c2f0265094901b3b0e4d7f4_4f31eb72cff84ac534890fbeda735d38.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/5017622</id><summary><![CDATA[  単純な話さ、眠る前に読んだ好きな本の中に夢の中で行けるかと言う事。 行けることは、あるだろう、勿論ね、しかし、そうでないことの方が多いのじゃないか？夢を見てる時間は貴重だ、すべての人が夢で心休まる時間を過ごすべきなのだよ。  現実世界から抜け出す唯一の方法が夢だ。寝不足で過労死しそうな若者に、十二時間眠る夢を見せたり、結ばれることのない女性との理想的な家庭生活の夢。 現在、私が開発途中の通称Dream Highは望む夢を作り出せる装置だ、需要は確実に多い、それに心地よい夢のお陰で現実社会での生活の質も上がると予想される。 先日、学会で、この話をしたところ、おおうけでね、後日お役人から電話があったよ、研究費を大幅にUPしてくれると言う事だ。これで俺も貧乏生活から脱出できる。  ある博士が友人に酒の席で話した"装置"はその時から二年後には正式に製品化され、爆発的に売れた、睡眠薬と共に。しかし、博士の言っていた、現実社会での生活の質の向上は誤算だった。製品を使った人々は夢の世界と現実社会の違いを受け入れられなかった。自殺者も増加し、殺人事件も起こった。自分が夢の中で社長だった、者が実際の自分の会社の上司をナイフで刺し殺したのだ。犯人はこう言ったらしい「無礼者!!社長に向かって役立たずなどとはどう言う事だ！茶をつげだと！てめぇは俺の小便でも飲んどけ、タコが!!!」ちなみに、犯人は二十代の女性だ。 政府はこの事態にあわてふためき、社会の全自動化に取り組んだ。そして、二十年の月日が過ぎ去り、人間は全自動生活カプセルの中で生活するように成った。 今かつての先進国の国民たちは寝言以外喋らなくなった。  しかし、発展途上国の地域の人々は、その技術革新についていけなかった。 そんな地域にラマに乗った一人の老人がいた、老人は後ろに乗せた孫にこう言った「いやーせいせいするな孫よ、うるせぇ奴等が居なくなったお陰で平和、平和!!」そんな事を言いながら、ラマに乗った二人は大国同士の代理戦争で出来たミサイルのクレーターを避けながら、愛する我が家の方へ去っていった。 ]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-12T15:59:18+00:00</published><updated>2018-10-12T15:59:42+00:00</updated><content type="html"><![CDATA[
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			<div>&nbsp; 単純な話さ、眠る前に読んだ好きな本の中に夢の中で行けるかと言う事。</div><div>&nbsp;行けることは、あるだろう、勿論ね、しかし、そうでないことの方が多いのじゃないか？夢を見てる時間は貴重だ、すべての人が夢で心休まる時間を過ごすべきなのだよ。</div><div>&nbsp; 現実世界から抜け出す唯一の方法が夢だ。寝不足で過労死しそうな若者に、十二時間眠る夢を見せたり、結ばれることのない女性との理想的な家庭生活の夢。</div><div>&nbsp;現在、私が開発途中の通称Dream Highは</div><div>望む夢を作り出せる装置だ、需要は確実に多い、それに心地よい夢のお陰で現実社会での生活の質も上がると予想される。</div><div>&nbsp;先日、学会で、この話をしたところ、おおうけでね、後日お役人から電話があったよ、研究費を大幅にUPしてくれると言う事だ。これで俺も貧乏生活から脱出できる。</div><div>&nbsp; ある博士が友人に酒の席で話した"装置"はその時から二年後には正式に製品化され、爆発的に売れた、睡眠薬と共に。</div><div>しかし、博士の言っていた、現実社会での生活の質の向上は誤算だった。</div><div>製品を使った人々は夢の世界と現実社会の違いを受け入れられなかった。</div><div>自殺者も増加し、殺人事件も起こった。</div><div>自分が夢の中で社長だった、者が実際の自分の会社の上司をナイフで刺し殺したのだ。</div><div>犯人はこう言ったらしい</div><div>「無礼者!!社長に向かって役立たずなどとはどう言う事だ！茶をつげだと！てめぇは俺の小便でも飲んどけ、タコが!!!」</div><div>ちなみに、犯人は二十代の女性だ。</div><div>&nbsp;政府はこの事態にあわてふためき、社会の全自動化に取り組んだ。そして、二十年の月日が過ぎ去り、人間は全自動生活カプセルの中で生活するように成った。</div><div>&nbsp;今かつての先進国の国民たちは寝言以外喋らなくなった。</div><div>&nbsp; しかし、発展途上国の地域の人々は、その技術革新についていけなかった。</div><div>&nbsp;そんな地域にラマに乗った一人の老人がいた、老人は後ろに乗せた孫にこう言った</div><div>「いやーせいせいするな孫よ、うるせぇ奴等が居なくなったお陰で平和、平和!!」</div><div>そんな事を言いながら、ラマに乗った二人は大国同士の代理戦争で出来たミサイルのクレーターを避けながら、愛する我が家の方へ去っていった。</div><div>&nbsp;</div><div><br></div><div><br></div><div><br></div>
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	]]></content></entry><entry><title><![CDATA[僕の足は、こんなところで疲れて。]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/5008772/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/497481be7c57163e5e27b8391a0c381e_ffd0e27e92a8409ab6e08f0ce45be581.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/5008772</id><summary><![CDATA[ ディープ・サウスを知ってるかい?暑い日差しにもかかわらず、力強い太陽の姿は見えない場所。凍るような寒い夜にも、輝く月は見えない場所。今日も体の何処かが痛い、しかし何処が痛いのかは分からない、そんな場所だ。 ひょんなことから、ここへ来た。金になる甘い話があったんだ。でも、今になって考えれば、嘘っぱちだった。"カリフォルニアには雨が降らない"そんな話と一緒だよ。現実世界は何時でもどしゃ降りだ、何処にいたって。 昨日、借金の取り立てが俺の部屋に来た。脅しにかかってきたが、今の俺には抵抗する気力も命乞いする気力もなかった、いっそう懐に隠してある拳銃で頭を吹き飛ばしてもらいたいぐらいだった。 借金取りは柄にもなく、まー勝手なイメージであるけども、派手なスーツもシャツも着ていなかった。サングラスはしていたけれど、黒い普通のスーツ姿だった、恐らく高いものだ、少なくとも就活スーツではない。 彼は一通り脅しをしてから、こう言った「あんちゃん、金が返せないなら、仕事してもらわなきゃな、お前が悪いんだよ、俺も仕事をしてるだけだ。まー少しは同情するがね」 現状を考えると、どうしたって 金は返せない。それに借金取りは俺を殺してはくれないだろう。だから真夜中にベランダを飛び出し何処かへ逃げたんだ。ドアから出たんじゃ、監視している借金取りにばれるかもしれないし、個人的にベランダから飛び出したいとは常々思っていた。異常な行動だと人は思うだろうが、俺には朝から晩まで真面目に働き、たまった洗濯物を週に一回、ベランダに干す一連の行動を続ける、一般的な若者の方がよっぽど異常に見えし、時間になったら洗濯をし、旦那が帰ってきたら飯を作り、子供には偽善的な道徳心を教え込む一般的な主婦層の行動も、バチカンの淫乱な神父と同じに感じられた。 とにもかくにも、俺は月の輝かない、寒い夜に飛び出した。黄ばんだシャツに革のジャケットを羽織っただけの姿で。月の代わりに、せっせと街路灯が俺を照らしていた、大通りに出ると、これまた一般的な酔っぱらいがフラフラと道を歩いていた、他にも金色の髪をした男とショートヘヤーの女が寄り添い合いながら、ホテルの方へ向かって歩いていた。彼らは人間として、ずいぶんと正直な醜態を見せつけているのに、俺には自動車工場の鉄板にネジを差し込むだけの、ロボットとの違いがわからなかった。 そんな大通りを走り抜け、駅へ向かった、なぜ駅なのか？何処かへ行くにも、真夜中じゃ終電もない。しかし、俺はこんな、歯車仕掛けの世界から、ただただ抜け出したかった。ポケットの中の金の事を考えてみれば、そんな遠くに行ける気もしなかったが。  駅の建物が見えたとたん、俺の足はなぜか突然疲れて、動かなくなり、体はその場にへ垂れ込んだ。回りを見渡と、そこには何もなかった。一見、広野に放り出された家畜の気分になったが、よく見ると、ブランコが見えた、そして、その奥のベンチでは新聞紙にくるまった爺さんが寝ていた。そう、此処は公園だ、子供のいない公園。 俺はその場に寝転がった 、背中は小石でゴツゴツと違和感があったが、そんなことはどうでもいい。そして、星もない、暗いだけの空をただ、見つめた、そうしていると、暗い空にふと満月が姿を現した。 月ではウサギが、せっせと餅をついていた。]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-10T20:53:18+00:00</published><updated>2018-10-10T20:53:48+00:00</updated><content type="html"><![CDATA[
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	]]></content></entry><entry><title><![CDATA[花のサンフランシスコ]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/4998530/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/090f532853d31ea8249f2a0869d9a3f0_1da57949a4741f1ee8a5e050e5e377b3.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/4998530</id><summary><![CDATA[  彼女と会ったとき、ふとサンフランシスコでのことを思い出した。 空港から何もない港を通りすぎると、突然、摩天楼の見えてくるあの町。 直角に近い坂をケーブルカーが往来する、あの町。  僕はそこで旨くもないハンバーガーショップに入り、旨くもないハンバーガーを食べた。アメリカ人と日本人の舌は、違う器官なのだろうと思ったよ。そりゃ、戦争もするわけだ。  まーしかし、悪いとは思わなかったよ。別の町で、別の国で、別の世界で、外人になること事態は。   そう、面白い話がある。その店でコーラを注文したら、ウェイトレスがこう言ったんだ。 「中国にもペプシコーラはあるの?」 てさ、僕は答えたよ「たぶんね、きっとハンバーガーもある」。そうしたら彼女はこう言ったんだ。「ハンバーガーはあるでしょうね、だってハンバーガーは海賊だから」 彼女は僕が結局何人かは聞かなかったよ。つまりさ、全部ジョークなんだよ。全く恐れ入ったよ、アメリカ女には。異文化もいいところだ。  でも、考えてみたら、もし、彼女と抱き合ったら、僕は背の高い彼女の"どてら"をずっと見てることになるんだから、結局はさ互いに宇宙人なんだよな。壁というかでかい、宇宙船というかに、遮られた関係だよ。勿論、越えられる関係を結べる奴等も居るんだろうけどさ、しかし、田吾作の僕には難しいね。  で、最初に話した女だけど、不思議とね、彼女を見ても、壁も宇宙船も見えなかったんだよ。彼女はアジア人だったけど、やっぱ俺とは違う宇宙人だろ？ でも、そのとき俺には壁も宇宙船も見えなかった、あったとしても、越えられそうな気がしたんだよ、壁だったらね、宇宙船だったら、あのくだらないアメリカ映画みたいにさ、でっかい銃で吹き飛ばせる気がした。  でもあいにく、それは幻想だったよ。壁も越えられなかったし、宇宙船をぶっ壊すこともできなかった。 あまりにも巨大で大きいんだよ、僕にはね。もう、諦めたよ．．．．  でも 、一つわがままが言えるならさ、僕はでっかい宇宙船に乗って、何らかの武器で地球を粉々にしたいね。世紀の悪役だろ？スーパーマンもバットマンも大慌てだ。   そしたら、あのウェイトレスはこういうはずさ。  「きゃー空からでっかいハンバーガーが降ってきたわ!」ってさ。 なぁアメリカンだと思わないか？]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-08T16:36:17+00:00</published><updated>2018-10-08T16:36:41+00:00</updated><content type="html"><![CDATA[
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	]]></content></entry><entry><title><![CDATA[カウボーイの徒然]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/4994393/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/05d67b3f9e8c93efb63763422954f9e8_6be91c876607b8fd1744d7aa9a178d83.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/4994393</id><summary><![CDATA[   俺は目が覚めたとき、悲しくもない気持ちであったが 、肺の中に砂のたまっているような嫌なムカつきを感じていた。  実際に砂が肺に貯まっているのだろうか？それとも、精神的なものなのか?  重い体を持ち上げて、ベッドの横の窓から外の風景を見る、荒廃した大地が永遠に続く、いつもと同じ風景。  コップで水瓶の水を汲み一気に飲みほし、ついでに"ぬるい"水を顔にかける、曇った鏡には老人のような男が写る、痩せ細り髭が伸びきった顔、髪の毛はこの間、雨が降ったとき以来、洗っていないために、油ぎっている。とても二十代には見えない、そんな顔の男を目の前にして、俺はなにもかける言葉が見つからない。 少量の塩をブラシにつけ歯を磨く、水で口は濯がない、水は貴重なのだ。金で買えない唯一のものがあるとしたら、救いの雨だろう。貧困の地に降り注ぐ一滴の雨粒がこんなにもいとおしいとは、情けない。  井戸から組み上げられる水は飲めたものじゃない。少なくとも腹痛で死ぬのだけはごめんだ。沸かせば飲めないこともない、沸かした水が水瓶に入っているわけだが、沸かすにも配給制の薪に朝から火を着けてコーヒーを飲む趣味もなければコーヒもこの部屋にはない。  木製のドアがドンドンとなる、俺は無意識にリボルバーを枕のしたから取り出し、ドアに向かって「誰だ？」といった。    ドアの外から、「シーよあんたの部屋にくるのなんて私ぐらいのもんでしょ、じゃなきゃ品のない、あんたのお仲間かしら、とにかく開けてよ薪が重いの」俺はドアを開けた。「薪なら俺が取りに行くんだから、わざわざ持ってくんなよ」彼女は薪を床においた、白いエプロンを来ていたが、もはやそれは白いエプロンとは言えないほど、土色をしていた。「あんたはそうやって、人の善意をいつもいいように受け取らない、いつかバチがあたるわよ」「どこの誰が掘っ立て小屋に住み着く俺にわざわざバチを当てに来るんだよ？」彼女はめんどくさそうに答えた「神様よ神様は空の上から一直線にあんたの胸にナイフを落とすわ」 神、大地に雨も降らしてくれない奴だ、俺はずっと信仰を嫌ってきた、礼拝は時間の無駄だ、どんな奴も死ぬのだから。そう、死の足音は何時でも聞こえている。 「おー恐いね、神っていうのは、でも俺は流行りの悪魔崇拝者なんでね」「バカ言って、どうせあんたはなんにも信じちゃいないでしょう」 たしかに彼女の言うとうりだ。でも、時にはなにかを信じたくもなる。きっとそれは命乞いをするならず者の心情ににているのだろう。「朝ごはん作るけど、あんたも食べる?」「頂かせて頂きます」  俺はハットをかぶり股の破れを幾度なく直したjeansを履き、派手な青いウエスタンシャツを着て一回に降りていった、木の階段を一段おりるたびに"ミシ"と嫌な音がする。このあばら屋も立て替えが必要なのかもしれない… １階へ降り左側の通路にあるドアを開けると、シーがいそいそと飯を用意していた。  白い肌の女、片目がグリーンの女、彼女はとても美しい。口さええ悪くなくて、少し着るものに気を使えば、いくらでも生きる道はあるのだろうに。しかし、彼女は 肺病で死んだ親父の建てたこの宿屋を必死に守っている。何度も危険な目に合いながら。 処女かどうかもわからない、しかし、彼女を犯そうとした男はショットガンで顔を潰されている。  誰がショットガンを撃ったのか?まーそれはどうでもいいことだ。「はい」と机の上に彼女が飯を置いた。卵とベーコンとコーヒー、豪勢だ。「いやに、豪勢な朝食だな、このベーコンは？」  彼女は自分のぶんの料理を運びながら「ああ、あの牧場主がくれたのよ、あの爺さん私に優しいのよ、死んだ娘に似てるんだって」「なるほどな、でも気をつけろよ 、あの爺さんだって玉ついてるんだからな」彼女は笑いながら席についた。「そんときは玉なしにしてやるわよ」「ちげぇねぇ」「それにあんたもいることだし」「あんまり期待するなよ」「そのためにただで住まわせてやってるんだから」   そお言って彼女は俺の目を見つめてきた。俺は別に何も期待はしなかった。若い女っていうのは"こういう"もんだ。「都会へは行かないのか？」彼女は期待はずれな顔をして「行かないわ」と言った。「こんなところにいたって何も良いことなんて無いだろうに」「この宿を守るのが私の人生だから」「神のお告げか？」「かもね」といって彼女は薄いコーヒーを飲んだ。「まーたまには人殺しの悪魔の助言も聞いてくれよ」彼女はまた、俺の方を見て言った｡「しかたないわ、全部」「だとしてもだよ」俺はそんなことを言った、というかそんなことしか言えなかった。  俺は窓の外を見た。俺の部屋の窓の景色とは違った景色がここからは見える。遠くには黒く巨大な棒が地面に突き刺さり遥か空高くそびえ立っていた。 親父の親父の親父辺りが使っていたあばら屋だ。あれに乗ってここまで来たらしい。こんなところまではるばると。  時々考える、"救いのない徒然"はあの船からもたらされたものなのか、それともあの船が発射された所にもあったのか、それとも、そう、初めからあったものなのか。]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-07T20:02:17+00:00</published><updated>2018-10-07T20:02:40+00:00</updated><content type="html"><![CDATA[
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			<div>&nbsp; &nbsp;俺は目が覚めたとき、悲しくもない気持ちであったが 、肺の中に砂のたまっているような嫌なムカつきを感じていた。</div><div>&nbsp; 実際に砂が肺に貯まっているのだろうか？</div><div>それとも、精神的なものなのか?</div><div>&nbsp; 重い体を持ち上げて、ベッドの横の窓から外の風景を見る、荒廃した大地が永遠に続く、いつもと同じ風景。</div><div>&nbsp; コップで水瓶の水を汲み一気に飲みほし、ついでに"ぬるい"水を顔にかける、曇った鏡には老人のような男が写る、痩せ細り髭が伸びきった顔、髪の毛はこの間、雨が降ったとき以来、洗っていないために、油ぎっている。とても二十代には見えない、そんな顔の男を目の前にして、俺はなにもかける言葉が見つからない。</div><div>&nbsp;少量の塩をブラシにつけ歯を磨く、水で口は濯がない、水は貴重なのだ。金で買えない唯一のものがあるとしたら、救いの雨だろう。貧困の地に降り注ぐ一滴の雨粒がこんなにもいとおしいとは、情けない。</div><div>&nbsp; 井戸から組み上げられる水は飲めたものじゃない。少なくとも腹痛で死ぬのだけはごめんだ。沸かせば飲めないこともない、沸かした水が水瓶に入っているわけだが、沸かすにも配給制の薪に朝から火を着けてコーヒーを飲む趣味もなければコーヒもこの部屋にはない。</div><div>&nbsp; 木製のドアがドンドンとなる、俺は無意識にリボルバーを枕のしたから取り出し、ドアに向かって「誰だ？」といった。</div><div>&nbsp; &nbsp; ドアの外から、「シーよあんたの部屋にくるのなんて私ぐらいのもんでしょ、じゃなきゃ品のない、あんたのお仲間かしら、とにかく開けてよ薪が重いの」</div><div>俺はドアを開けた。</div><div>「薪なら俺が取りに行くんだから、わざわざ持ってくんなよ」</div><div>彼女は薪を床においた、白いエプロンを来ていたが、もはやそれは白いエプロンとは言えないほど、土色をしていた。</div><div>「あんたはそうやって、人の善意をいつもいいように受け取らない、いつかバチがあたるわよ」</div><div>「どこの誰が掘っ立て小屋に住み着く俺にわざわざバチを当てに来るんだよ？」</div><div>彼女はめんどくさそうに答えた</div><div>「神様よ神様は空の上から一直線にあんたの胸にナイフを落とすわ」</div><div>&nbsp;神、大地に雨も降らしてくれない奴だ、</div><div>俺はずっと信仰を嫌ってきた、礼拝は時間の無駄だ、どんな奴も死ぬのだから。</div><div>そう、死の足音は何時でも聞こえている。</div><div>&nbsp;</div><div>「おー恐いね、神っていうのは、でも俺は流行りの悪魔崇拝者なんでね」</div><div>「バカ言って、どうせあんたはなんにも信じちゃいないでしょう」</div><div>&nbsp;たしかに彼女の言うとうりだ。</div><div>でも、時にはなにかを信じたくもなる。</div><div>きっとそれは命乞いをするならず者の心情ににているのだろう。</div><div>「朝ごはん作るけど、あんたも食べる?」</div><div>「頂かせて頂きます」</div><div>&nbsp; 俺はハットをかぶり股の破れを幾度なく直したjeansを履き、派手な青いウエスタンシャツを着て一回に降りていった、木の階段を一段おりるたびに"ミシ"と嫌な音がする。このあばら屋も立て替えが必要なのかもしれない…</div><div>&nbsp;１階へ降り左側の通路にあるドアを開けると、シーがいそいそと飯を用意していた。</div><div>&nbsp; 白い肌の女、片目がグリーンの女、彼女はとても美しい。口さええ悪くなくて、少し着るものに気を使えば、いくらでも生きる道はあるのだろうに。しかし、彼女は 肺病で死んだ親父の建てたこの宿屋を必死に守っている。何度も危険な目に合いながら。</div><div>&nbsp;処女かどうかもわからない、しかし、彼女を犯そうとした男はショットガンで顔を潰されている。</div><div>&nbsp; 誰がショットガンを撃ったのか?</div><div>まーそれはどうでもいいことだ。</div><div>「はい」と机の上に彼女が飯を置いた。</div><div>卵とベーコンとコーヒー、豪勢だ。</div><div>「いやに、豪勢な朝食だな、このベーコンは？」</div><div>&nbsp; 彼女は自分のぶんの料理を運びながら</div><div>「ああ、あの牧場主がくれたのよ、あの爺さん私に優しいのよ、死んだ娘に似てるんだって」</div><div>「なるほどな、でも気をつけろよ 、あの爺さんだって玉ついてるんだからな」</div><div>彼女は笑いながら席についた。</div><div>「そんときは玉なしにしてやるわよ」</div><div>「ちげぇねぇ」</div><div>「それにあんたもいることだし」</div><div>「あんまり期待するなよ」</div><div>「そのためにただで住まわせてやってるんだから」&nbsp;&nbsp;</div><div>&nbsp;そお言って彼女は俺の目を見つめてきた。</div><div>俺は別に何も期待はしなかった。</div><div>若い女っていうのは"こういう"もんだ。</div><div>「都会へは行かないのか？」</div><div>彼女は期待はずれな顔をして</div><div>「行かないわ」と言った。</div><div>「こんなところにいたって何も良いことなんて無いだろうに」</div><div>「この宿を守るのが私の人生だから」</div><div>「神のお告げか？」</div><div>「かもね」</div><div>といって彼女は薄いコーヒーを飲んだ。</div><div>「まーたまには人殺しの悪魔の助言も聞いてくれよ」</div><div>彼女はまた、俺の方を見て言った｡</div><div>「しかたないわ、全部」</div><div>「だとしてもだよ」</div><div>俺はそんなことを言った、というかそんなことしか言えなかった。</div><div>&nbsp; 俺は窓の外を見た。俺の部屋の窓の景色とは違った景色がここからは見える。</div><div>遠くには黒く巨大な棒が地面に突き刺さり遥か空高くそびえ立っていた。</div><div>&nbsp;親父の親父の親父辺りが使っていたあばら屋だ。あれに乗ってここまで来たらしい。こんなところまではるばると。</div><div><br></div><div>&nbsp; 時々考える、"救いのない徒然"はあの船からもたらされたものなのか、それともあの船が発射された所にもあったのか、それとも、そう、初めからあったものなのか。</div><div><br></div><div><br></div>
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	]]></content></entry><entry><title><![CDATA[君もサークルへ(ある人に捧ぐ)]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/4985893/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/359f0e13009c89195a6b12354c0cfaf0_5a1e87b0fdb4bf5eda462ca02c26ac18.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/4985893</id><summary><![CDATA[ Sはその日、大変疲れていた。好きでもない仕事が上手くいっていないのだ。上司に頭を下げ、外注に頭を下げる、そして部下には頭を下げさせる。彼は部下に怒鳴る。しかし、実のとこと部下に対して、然程、怒ってはいないのだ。これは一種の行事だ社会のなかにある形式の一つだ。だから、彼も誰にも悪いと、思っていない。 全ては金のための為だ。しかし、それだけでは還元されないほどに、心も体も疲れている。 彼は家に帰り、風呂にも入らずにシングルのベットに横たわった。そして、ワイシャツの胸ポケットから、タバコとライターを取り出して、口にタバコをくわえた。ライターの光が1LDKの狭い部屋に唯一の光をくわえた、タバコに火をつけてライターを閉じると、タバコの不均等で弱い光が唯一の光になった。彼はそれを眺めていると、寂しさが胸から込み上げた。「いったい、何のために俺は生きているのだろうか?この先もつまらない、人生を送らなければならないのか？」彼は彼自信に対して、いくつかの疑問が湧き出でた。しかし、誰もそれには答えてくれない。  不意にズボンからスマートフォンを取り出した。そして自分宛の文章を探した。現代科学の最高傑作が自分に見せてくれたのは、下らない文字の羅列だけだった。そのなかには、自分の付き合っている女からの言付けが、一つあった。「ここ、二三日、あなたと連絡がとれてません心配です。返事ください」彼は悪いことをしたとは思えなかった。忙しかったのだ、だだそれだけ。 彼女とは大学の友人達が取り繕った、合コンで出会った。その日、彼は合コンに対してやる気がなかった。せっかくの休みであったし、前日の夜からウィスキーを一本開けていた。大学時代の親友からの、どうしてもという誘いだったから行っただけだ、何の目的もなかった。レストランについたときも、15分ほど遅れていたし、胃はキリキリと痛かった。 彼女は左端の席に座っていた。彼は彼女の正面の席に座った。彼女は他の女達と比べて、地味な存在であった。眼鏡をかけていて、化粧もほとんどしていなかった、服もどこかのブランドものを着飾っている他の女達と違った。彼女は就活中の大学生に見えた。 彼は全体に向けての、軽い自己紹介のあと。彼女に声をかけた。「君はどこで働いているの？」彼女は少しごもりながら、「I社で受付をやってます」彼は以外に思った、この地味な娘が受付嬢かと。彼女は続けた。「私こういうのはじめてで、しかも、昨日、飲みすぎちゃって、気分が悪いんです。ごめんなさい」「謝る必要はないよ。酒が飲めるのは唯一の大人のステータスだからね、それ以外は大人なんてろくなもんじゃないよ」彼女は笑った。「ところで昨日は飲み会だったの？」「いえ、宅飲みです」「俺もだよ」 彼は彼女に興味が湧いてきた。軽くビールを飲みながら、酒の話だとか会社の話だとかをした。彼女は芋焼酎が好きなようだった。本当に人とは見かけによらないと、彼は思った。彼は不意にタバコを取り出した。すると右隣の男が(この男は知り合いでなかった。大学時代の友人がつれてきた、男だった)「おい、ここは禁煙だぜ、当然だろ」といってきた。「それは気づかなかった、申し訳ない。タバコの吸えない、ピザ屋があるとは思わなかった」と彼は嫌みっぽく言った。男も「とりあえず、ここは禁煙だから」と言った。 彼が男と話し終ると。目の前の彼女が店の入り口を指差しながら、「外に喫煙所あるよ」と言った。「そうか、タバコ吸いにいっていいかな？」「お供しまーす」と笑いながら、彼女は言った。彼らは共に席から立ち上がった。すると、席に座っている男と女達は交番の前に貼られている、指名手配犯の写真を見るように、彼らを見ていた。 喫煙所に着くと、彼は青いフランスタバコを取り出し、彼女は駱駝の絵柄の入ったタバコの箱を取り出した。やっぱ人は見かけによらないと彼は感じた。「タバコ吸いは今時、犯罪者だな」「つまらない時代ね」と彼女は言った。「50年代のフランスに戻りたいね」「あなた、フランスに行ったことあるの?」「昔ね」「うらやましい、私も行きたいです」彼らは喫煙所で映画の話をした。そして共通して好きな監督がベルナー・ヘルッオークだということがわかった。彼らは合わせて5本のタバコを吸った。そしてその後、合コンが終ると共に彼の部屋に帰った。これが一年前の出来事だ。  ベットの上で彼女と出会った、一連の出来事を思い出した。彼はタバコを灰皿の上に潰して捨てた｡そして、右の肘を目の上においた。目に写る暗闇がぐるぐると回り出した。そして彼は眠りについた。      きずくと、彼は地元の駅ビルのドーナツ型のオブジェの前に立っていた。このオブジェは、もう壊されている。だから夢の中に自分が居るとすぐに気づいた。目の前の金色のドーナツが回り始めた。このオブジェの名前はなんであったろうか？彼がそう考えると。「サークルだよ、金色のサークル」と誰かが彼に言った。彼が振り向くと、そこには黒い男がたっていた。男は190cmはあるであろう高身長で、黒いハットをかぶり、黒い3ピースのスーツを着ていて、黒いネクタイをしていた。肌の色も黒く、そして黒い杖を持っていた。「そんなような名前だったきがする」と彼が言うと、「駅ビルのような、人の集まる場所には、美しいサークル描かれるべきだと作者は考えたのさ」そして、「ようこそサークルへ、君は７０億の中から選ばれた 、君は拒む事はできないよ」と黒い男は言った。男の顔はよく分からない。ただ目は黒く輝いている。男は杖で回るオブジェを指した。「さー早く入りたまえよ、中には君の望むものすべてがある」彼は一瞬考えたが、夢の中で何を悩むこともなかろうと思い。回るオブジェを潜り抜けた。黒い男もあとから続いた。 潜り抜けると、そこには木でできた、広い部屋にでた。右端に、下へと続く木製の階段が見えた。埃の臭いが鼻についた。黒い男が彼の肩に手をかけた。「友よ、ここは香港の海辺にある、とわる部屋だ。それ以上はなにでもないよ。しかし、見ててみな、君は驚くよ」と黒い男は笑いながら言った。彼はなにもない木の部屋を見ていた。すると、だんだんと、見知った人々が薄く現れてきた。初恋の相手に小学校時代の忘れてしまっていた友人達、高校時代からの腐れ縁、フランスにいた頃に共に生活していた友人達、大学時代、惚れていた先輩。彼らがだんだんと数をまして、現れた。そのうちに彼らは薄くはなくリアルな姿になっていった。そして彼らは手を繋ぎサークル状になって踊り出した。「さー君も混ざりたまえ、時間は限られている」黒い男は言った。彼は仕方なくサークルに混ざった。左隣には小学校時代の交通事故で死んでしまった友人が、右隣には部活動が一緒だった、女性(彼は少し彼女が好きだった)がいた、彼らと手を繋ぎ彼は躍りだした。とても心が安らかに成った様に思えた。彼は思い出した。これは悪魔の躍りだと、何かの映画で観たことがある。でも関係ないこれは夢なのだから。 しかし、彼は何かが足りない気がしていた。心にぽっかりと穴が開いているようだった。そう思っていると彼女が階段から上がってきた。フランスに住んでいる頃に出会った、美しい蒙古の少女、彼は彼女とたいして話したこもなかったが、彼は彼女の事が一度も忘れられなかった、７年もの間。彼は自分の心臓がバクバクと鳴り、体が震えるのを感じた。彼女は彼を見つめながら、困ったように笑った。そして彼女もサークルに混ざった。その瞬間、彼は全てが満たされた気持ちになり、自然と涙が溢れた。しかし、サークルが一周半したところで、彼女はサークルから離れた。彼女は彼に向かい手を振り、階段の方へ向かい、そして階段を降りていった。彼もサークルから離れ彼女の後を追ってった。彼女と同じように、階段を降りようとしたとき、手を捕まれた。手をつかんだのは黒い男だった。「いけない！彼女を追って行っては！」 「離してくれ！彼女を失いたくない、彼女はいつだって僕の全てだった。一度も忘れられない。彼女なしでは満たされない。彼女を手に入れなければならないんだ、それが生きる意味なんだ‼」彼は泣きながら叫んだ。「それは許されない。おい、これは現実の世界ではないんだ。この階段を降りると、香港の大きな通りに出る。しかし、それは本物じゃない。映画のセットの様なものだ。君は現実の世界を生きなければならない、つまらなくても、どこにも救いがなくとも、生きなければならないんだ！そうすれば、いつか啓示は見つかる。とりあえず今は目を覚ますことが、大切だ。目を開けろ、そして現実と戦え！！」「現実なんて糞食らえだー！！」彼がそう叫ぶと。黒い男は黒い杖で彼の頭を殴った。  　 彼はベットの上で目を覚ました。頭が痛い。ワイシャツの袖が濡れていた。ベットの横の電子時計を見ると、AM５時 が示されていた。彼は思い立ったようにスマートフォンを手に取り一年前に出会った、例の彼女にSMSを送った。短く簡潔な文章で。 彼はもう一度考えた。「俺は何のために生きているんだ？」やはり、誰もその問いには、答えてくれない。でも、答えてほしいとも思えなかった。 ベランダから青白い朝の光が部屋に射し込んできた。埃が雪のように舞っているのが見えた。そして埃の臭いが鼻についた。]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-05T17:25:37+00:00</published><updated>2018-10-05T17:32:26+00:00</updated><content type="html"><![CDATA[
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			<div>・彼のいなくなった部屋で</div><div>&nbsp;誰もいなくなった部屋の中で、黒い男が立っている。</div><div>「やれやれだな」彼はそう言い、持っていた黒い杖を振り上げた。その瞬間、部屋は大きく揺れだした。そして風が部屋の中に入ってきた。風にのって壁や天井が流されていく。そして、部屋は無くなり、一本の木が姿を現した、赤い花を咲かせた美しい木だが、よく見れば、花は造花だった。</div><div>&nbsp;「やれやれだな」男がまた、そう言った。&nbsp; &nbsp;</div><div>彼は上を見上げた。そこにはあまり輝かない</div><div>大きなシャンデリアがあった。</div>
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]]></content></entry><entry><title><![CDATA[It's only Robot voice]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/4975485/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/f6a706a5090afd9cadbe83bf3ff9322b_ef0960816b13209eafa4a1d05aaf958d.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/4975485</id><summary><![CDATA[これは家庭用ロボット20001289号 TYPE A が故障修理中にしゃべった言葉である。世界でもっともユーザーの多いType Aがこのような発言をしたことにたいし、当局は目下ユーザー調査を始めた。男性客の購入率の高いAではあるが、自我は組み込まれていない、はずであるロボットが意味深な発言をしたことが、S博士によって世に知らされたことで業界はパニック状態であり、とある人類学者は亡命国から「新種の生き物による概念の誕生」という文章を我が新聞社宛に送ってきた。大変話題になっている事件であるが、今ここでロボットの発言を一字一句文章にすることで、国民にロボットに対して適度な警戒と再度ロボットにたいする考え方を改めるため、ここに掲載する。記者 新世界都市東京新聞記者 源藤 千一以下 TYPE Aの発言「毎日を楽しく生きるためには何かを買わないと生きていけないまあそういった女の生き方に関rして今私はとても親近感を覚えるtrだしかしながら武器持たずとも生きていける男もいるそういう人間は素っ裸でも生きていける元の良さよボートの良さそれがあるは限りなく幸福である東考えるが実際のところどうであろう正しく生きる男どもに・・必要な服は必要ない愛が必要なのだ情けないことだが明るされている人間何も求めはしない満たされているのだからただオーバーロードあまりにもともなが大きい場合生きることはほうれん草スープ今すぐ眠りにつくことをおすすめ」]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-03T13:04:45+00:00</published><updated>2018-10-03T13:05:38+00:00</updated><content type="html"><![CDATA[
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			<div>これは家庭用ロボット20001289号 TYPE A が故障修理中にしゃべった言葉である。</div><div>世界でもっともユーザーの多いType Aがこのような発言をしたことにたいし、当局は目下ユーザー調査を始めた。</div><div>男性客の購入率の高いAではあるが、自我は組み込まれていない、はずであるロボットが意味深な発言をしたことが、S博士によって世に知らされたことで業界はパニック状態であり、とある人類学者は亡命国から「新種の生き物による概念の誕生」という文章を我が新聞社宛に送ってきた。大変話題になっている事件であるが、今ここでロボットの発言を一字一句文章にすることで、国民にロボットに対して適度な警戒と再度ロボットにたいする考え方を改めるため、ここに掲載する。</div><div>記者 新世界都市東京新聞記者 源藤 千一</div><div><br></div><div>以下 TYPE Aの発言</div><div><br></div><div>「毎日を楽しく生きるためには何かを買わないと生きていけないまあそういった女の生き方に関rして今私はとても親近感を覚えるtrだしかしながら武器持たずとも生きていける男もいるそういう人間は素っ裸でも生きていける元の良さよボートの良さそれがあるは限りなく幸福である東考えるが実際のところどうであろう正しく生きる男どもに・・必要な服は必要ない愛が必要なのだ情けないことだが明るされている人間何も求めはしない満たされているのだからただオーバーロードあまりにもともなが大きい場合生きることはほうれん草スープ今すぐ眠りにつくことをおすすめ」</div><div><br></div><div><br></div><div><br></div>
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	]]></content></entry><entry><title><![CDATA[満員電車の中では、よく走馬灯を見る。]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/4971003/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/df0f6e37e1671ab3f6a8db1fcb19b60c_26b44b06f35ce971eb750d7264b71ee8.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/4971003</id><summary><![CDATA[ そう、俺は満員電車の中で、よく走馬灯を見る。  俺は半蔵門線で出勤し帰宅する。あの人混みの中、エゴとエゴのぶつかり合いが起きる。しかも実際に体をぶつけ合うんだ。  なぁ、今度、オリンピックやるんだろ?あれを正式種目にすりゃー日本は銀かパールのメダルは確実にもらえるだろうよ。メダルは“ぶっちょう面”のエゴイストどもに、満員電車の中で青いジャケットを着た、オリンピック委員会のやつらが、これまた不機嫌にわたすんだ、傑作だろ? え、判定基準?さぁな、考えてなかった。この二杯目の茶色い水のせいで頭が回らないんだよ。 まーあれだろ、どんだけエゴイストが多いかとかどんだけの選手が、心のなかに“廃工場”を抱えているかじゃねぇか。     そうそう、それでよ最近俺は“あそこ”にいると走馬灯を見るんだよ。灼熱の体温の造り出した、地獄のような“あそこ”で。揺れはまるで三途の川を木船で渡るときのような気にさせる。 “あそこ”で俺は走馬灯を見る。  前はさ、昔のことが頭によぎったよ。ガキの頃、公園でやけにはしゃいで、ジャングルジムったか?あれから、飛び降りて骨折ったこととか、中学時代の失恋、高校時代の失恋、あれよ、あれよ、と過ぎ去った大学時代のこととかよ。ああ、勿論、かみさんと結婚したこととか、派手さのない結婚生活のこととか、かみさんが流産したこととか、まぁそう、いろいろな。 会社での出来事も見るよ、“どやされどやし”“頭を下げ下げさせる”つまらん事の連続、  だけどよ、来ないだの走馬灯は変わってたんだよ、満員電車の中にいる俺が見えたんだ。俺は電車の天井の電球を“ぼっと”見てたんだ。走馬灯の中で走馬灯を見ている俺を見たんだよ。 そしたらよ、走馬灯の中に女が出てきたんだ。え?ああ、申し訳ない分かりにくいだろ、でも俺だってよくわかんないんだけどよ。でな、その女っていうのは見たことのないぐらいの美人でさ、アジア人だったんだけども、何人かな？日本人ではない気がするな、したら、女が言うんだ、「金メダルは貴方よ」って   よく見るとその女、青いジャケット着てたんだよ。  ]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-02T22:12:43+00:00</published><updated>2018-10-02T22:16:16+00:00</updated><content type="html"><![CDATA[
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	]]></content></entry><entry><title><![CDATA[しいて男は]]></title><link rel="alternate" href="https://9429939575.amebaownd.com/posts/4965630/"></link><link rel="enclosure" type="image/jpeg" href="https://cdn.amebaowndme.com/madrid-prd/madrid-web/images/sites/560210/16b5f42ec23655f31b8f58133ee95a6e_f63df4e58d84dfe4e2fa192f10420c6f.jpg"></link><id>https://9429939575.amebaownd.com/posts/4965630</id><summary><![CDATA[「しいて男は」 薄暗くウィスキーだかブランデーだかのビンが黒光りする大阪のバーのカウンタで男が二人、言葉少なに会話している。二人はレスターヤングの素晴らしいけれど古すぎる演奏を聴きながら、言葉少なにたわいない話をしている。　このバーのマスターは帝都が趣味らしく古い銀座の写真が壁に飾ってある。浪花っ子の客たちはこの写真を見るたびに昔の道頓堀付近だと思い、亭主に訊ねる。マスターは「さー」と答えるだけだが。もし客が問い詰めると、「帝都のどこか」と答える。この一連の儀式はこの店の慣わしに成っている。　店の名前?いくらなんでもその質問は“ちと”あこぎ”じゃないかい。　さて、例のカウンターに座る二人の男たちについての話だ。 右側の男が言った。彼はお気に入りの外国製のブラウンの中折れハットを被ったままだ。冠婚葬祭でもかぶっている 。いわゆる流行りの“モボ”だ。で、彼は言う「女に金を貸したよ」と。　左側の席には甚平のようなボロボロの着物に袴姿で髪がボサボサの 、一見するとこれまた流行りのマルクスにはまっている様にも見える男が座っている。　で、彼が言う「幾ら?」「たくさん」右の男が答えた。(以下右左は読者諸君判断してください。宜しく。)「馬鹿なことするぜ、まったく」「お前にバカ呼ばわりされたかないよ」「女ってあの女給だろ?」 「ああそうよ」「で、またなんで?」「妹さんが精神を病んだとかなんとか」 「若年性痴呆か何かか？」　「さー」　「さーってお前、聞かなかったのか？」　「ヤボだろ」　「ヤボったて。で、まー紳士様は入院費か療養費やったわけだ」　右側の男はしばらく、その問には答えず右手にもった氷入りのブランデーの滲んだ茶色を見ていた。　左側の男は黒ビールを飲んでいた。「彼女いなくなったんだ。ママに確認したら、男と逃げたとか」左側の男はこれ以上なにかを聞く気にも話す気にもならなかったが(男は男をよく知っている)、それも“いけねぇ”と思って、ビールを一気に飲み干して、　「バカバカバカバカバカばっか、大卒みんなバカばっか」と抑揚をつけて左側の男が言った。そして「今日は奢るぜ」と言った。「そんな無駄なことをするもんじゃない。“大卒バカでも社用は金持ち”」とやはり抑揚をつけて右側の男が言った。そして椅子から立ち上がった。「マスターおあいそ!」　「おいおい、もう帰るのか？江戸っ子どうし飲みあかそうじゃないか。　本当、お前はロンレーだよ。いや、違うな、ロ..ロレ....」「なー俺はいつだって明るい未来を望んでいるよ。孤独なんて望んじゃいねぇ ....」彼は壁に吊るしてある帝都を見つめながら言った。。「間違ったことをしたとは、まったく思わないよ、本当にね」そして胸に手をかざし、左に座っている男を見ながら「心から」と言った。「マスターこの左にいらっしゃる、日本一の弁士様の分も私、誠に光栄ながら支払わさせていただきます」 左側の男は何も言わなかったし、マスターも何も言わなかった。ただ、グラスのブランデーの色が刻一刻と薄くなっていくだけ。　代金をカウンターに置き、釣りは貰わず、帽子を被り直し、ドアから振り返りもせず出ていった。　残った男はあいつの心情を思い  、マルクス主義的にどうなのかとか考えたが、とりあえず彼の金で何を飲もうかと考えた。それで　「マスター、ホッピーとかある?」　マスターは申し訳なさそうにもなく　「ございません。当店、大阪式ですので」と言った。   出て行った男は駐車場にいた。目の前には個人用小型飛行船(別名 中度飛行車)があった。 この乗り物に飲酒運転禁止法は車の走る車道と遥か上空を飛行する飛行機の間を飛ぶ為に適用外に今のところなっていた。 飛行船を見ながら、未だ、“思う人”胸にある男にはその左右に尖ったフォルムが何故か男性性器に見えた。 男は妄想した。遥か上空を飛行する飛行機を飛び越えて宇宙まで行き漆黒の闇ををさ迷いたいと、そしてどこかの惑星にたどり着き、そこで出会った美しい宇宙人と共に裸で肩を寄り添いながら、騒がしく自転をし続ける地球を惑星から眺めることを。 きっと地球では男たちが悩ましく生きていることだろうよ　　]]></summary><author><name>昌茂</name></author><published>2018-10-01T18:33:57+00:00</published><updated>2018-10-02T03:37:12+00:00</updated><content type="html"><![CDATA[
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